中国 島の環境保護を強化全人代常務委で法律可決

    全国人民代表大会(全人代)常務委員会は26日、島とその周辺海域の生態系を保護し、島の天然資源を合理的に開発し、国家の海洋権益を守るため、表決により「中華人民共和国海島保護法」を可決した。

    2003年11月の全人代環境・資源保護委員会による起草グループ設置から、09年12月の可決へと、強い関心と期待が寄せられたこの島保護法は数年を経てついに誕生し、中国の島保護活動の新しい一ページが始まった。中国の何千何万の島が、これにより「守護神」をもつことになる。

    1990年代以降、石材採取、植生破壊、島・礁爆破、干拓による島の接続など、島とその周辺海域の生態系を著しく破壊する行為によって、中国の島の数は減り続け、その資源が危機にさらされている。資料によると、遼寧省では48の島が消え、減少数が島総数の18%を占めた。河北省では48(全体の46%)の島が消え、福建省では83(同6%)の島が消え、海南省では51(同22%)の島が消えている。

    島の生態を一層保護し、生態の破壊を防ぐため、今回生まれた島保護法は住民のいる島の生態系保護、住民のいない島の保護および特殊用途の島の保護について一連の規定を設けている。

    同法は住民のいる島の砂浜に構築物や施設を建設することを厳しく制限した。住民のいる島の砂浜での砂の採取を厳しく制限した。海を埋め、海を囲むなど住民のいる島の海岸線を変更する行為を厳しく制限した。住民のいない島で生物および非生物サンプルを採集することを厳しく制限した……。

    中国の島のうち、かなりの部分は住民がいない。だが、一部の単位(事業所)や個人は住民のいない島を無主地とみなし、勝手に占用、使用、売買、譲渡している。

    これらの乱脈に対して、島保護法は、▽住民のいない島(無人島)は国有に属し、国務院が国を代表して所有権を行使する。利用認可を受けていない無人島は、現状を維持しなければならない▽採石、砂の採取、林木の伐採および生産、建設、観光などの活動を禁止する―と明確に指摘している。

    同法はさらに、全国島保護計画で決まった、利用可能な無人島の開発・利用活動に従事するときは、利用可能無人島保護・利用計画を順守し、厳格な生態保護措置を講じ、島と周辺海域の生態系の破壊を回避しなければならないと定めている。

    近年、中国の島開発は加速し、港湾、観光、エネルギーなどの開発・利用は一定の規模と技術的強みをもつようになっている。専門家はこう指摘する。今後の海洋経済・社会発展において、島は非常に重要で特別な区域として、重要な役割を演じるだろう。盛んな島経済は早急に、それと対応する科学的合理的な保護計画を必要としている。

    そこで島保護法は島の保護計画制度を確立し、その保護と利用のよりどころを与えた。そして▽島保護計画の策定では、島と周辺海域の生態系保護・改善に役立ち、島経済・社会の持続可能な発展をはかるという原則を順守しなければならない▽全国島保護計画は全国都市町体系計画および全国土地利用基本計画と整合させなければならない―と指摘している。

    これと同時に、国は島の統計調査制度および管理情報システムを確立、整備し、島の天然資源の調査評価を進め、島の保護と利用状況についての監視、モニターを実施する。

    生態を破壊する各種の行為を取り締まるため、島保護法は特別の章・節を設けて、各種の破壊行為で負うべき法的責任を定めている。

    同法によると、その規定に反して、住民のいない島で採石し、砂を掘り、林木を伐採しまたは生物、非生物サンプルを採集したときには、県クラス以上の人民政府の海洋主管官庁が違法行為の中止を命じ、違法取得物を没収する。2万元以下の罰金を併科することもできる。規定に反して、住民のいない島で生産、建設活動を行い又は観光活動を組織・実施したときには、県クラス以上の人民政府の海洋主管官庁が違法行為の中止を命じ、違法取得物を没収する。2万元以上20万元以下の罰金を併科することもできる。犯罪を構成するときは、法律に基づいて刑事責任を追及する。島と周辺海域の生態系を破壊したときは、法によって民事責任を負う。

(北京12月26日発新華社)