李克強副首相 ダボス会議で基調演説 世界経済の持続的成長で5項目提案

    李克強副首相は28日、スイスのダボスで開かれた2010年世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席し、基調演説を行い、協力と包容の理念を貫いて、世界経済の健全な回復と持続的な成長を促すよう国際社会に呼びかけた。演説内容次の通り。

    今年の年次総会は40回目の年次総会である。孔子は「四十にして惑わず」と言っている。このことわざは、成熟するに従い、より多くの英知を駆使して複雑な問題を理解し、対応しなければならないということを諭したものだ。「世界を変える:再考、再設計、再構築」をテーマにして、ポスト危機時代の世界経済の成長について討議する今回のフォーラムは、協力と革新の精神を体現している。

    (世界的金融危機に対応するために中国がとった措置、収めた成果、次の段階の経済成長政策について説明したあと)金融危機によって中国の経済成長のファンダメンタルズは変わっていないし、成長が続いているすう勢も変わっていない。我々は昨年、揺るぎない自信を持って困難に立ち向かい、中国経済の安定した比較的高い成長を保った。複雑な局面に対応して今年も経済の安定した比較的高い成長を保つ能力を我々は持っている。中国経済の安定した比較的高い成長を長期的に保っていく環境は整っている。我々は科学的発展観(人間本位主義の立場から社会全体の持続的な均衡発展をはかること)の要請に基づいて経済成長パターンの転換を急ぎ、経済構造の戦略的調整に力を入れ、内需の拡大に立脚して経済成長を引っ張り、技術革新と省エネ・排出削減に依拠して産業構造の最適化とグレードアップを促し、改革を深め開放を拡大する方針を貫き、成長パターンの革新に重点的に取り組んでいく。

    中国が過去数十年にわたって建設に集中できたのは、総じて平和的な環境があったからだ。今後は平和的な環境を守ることが特に必要で、そうしてこそ心を一つにして成長の促進に力を入れることができるのだ。中国は責任を負う発展途上の大国として、今後も平和発展の道を歩み、互恵とウィンウィン(共に勝者になること)を目指す開放戦略を推進し、世界各国と共に恒久平和と共同繁栄を目指す調和のとれた世界を構築していく。

    この一年余りの間、国際社会は一致協力して一時的な困難を乗り越え、危機に対応する面で初歩的な成果を収めた。その中の貴重な経験の一つは手を携えて協力し、共同で対応したことだ。これは協力と包容の理念の発揚でもある。現在は各国の運命が密接につながっており、これまで以上に責任を分担し、誠実な協力を進め、複雑な環境の中で力を合わせ、互恵を実現しなければならない。これまで以上に交流を強化し、包容を提唱し、多彩な世界の中で小異を残して大同についてウィンウィンを目指さなければならない。

    (ポスト危機時代の世界経済の健全な回復と持続的な成長について以下のような5項目の提案を行った)。1、協力を継続して危機を乗り越える。グローバル化が進むなかで、各国の経済は相互依存、相互促進の度合いを強めており、各国の政策は相互影響、相互作用の度合いを強めている。世界経済の回復が実現してこそ、各国の経済回復の基調を強化することができるのだ。これまでの一時期、各国は手を携えて協力し、世界的な金融危機がもたらした深刻な被害を軽減し、出現する可能性のあった景気の大きな後退を防いだ。世界的な金融危機はまだ終わっておらず、経済回復の基礎も固まっていない。回復が紆余曲折するのを回避し、回復にみられるリスクを減らすには、各国が今後も協力を継続しなければならない。2、市場の一層の開放を推進する。国際社会は各種の保護主義に断固反対し、各国の約束を実際行動に変え、貿易と投資の自由化、円滑化を引き続き推進し、ドーハ・ラウンドが速やかに、より合理的で、調和のとれた結果を収めるよう促し、国際市場をより開放的なものにする。3、世界の調和のとれた成長を促す。国際社会は大局と将来に配慮し、積極的な姿勢を貫いて成長の余地を拡大し、調和のとれた成長を促し、途上国間協力、途上国先進国協力を強化し、調和のとれた成長を促す世界的仕組みをより完全なものにし、途上国に対する支援の度合いを強め、国連のミレニアム開発目標を計画通り実現して、各国人民が成長の恩恵を受けるようにする。4、手を携えて重大な試練に対応する。これは世界経済の健全な回復と持続的な成長を促すための緊急課題である。各国は気候変動、エネルギーと資源の安全保障、食糧の安全保障、公共衛生の安全保障、深刻な自然災害など世界的な試練に直面しており、各国は単独で試練に対応することはできないし、責任を回避することもできない。国際社会は協調行動をとらなければならない。5、グローバルガバナンス構造を改善する。既存の枠組みを改善してより完全なものにし、公平と功率の両方を配慮することに役立つグローバルガバナンスシステムをつくって、国際政治と世界経済の動きを反映させることが、各国の共通の認識になっている。グローバルガバナンス構造の改善は、平等参加、協力と包容の原則を体現すべきだ。途上国の代表性と発言権を優先的に強化し、異なった成長パターンの選択を尊重しなければならない。国連や関連機関が基礎的役割を積極的に果せるようにし、20カ国集団(G20)が建設的役割を果せるようにしなければならない。    (ダボス1月28日発新華社)