中国 国家エネルギー委員会を設立 高いレベルの議事調整機関

    エネルギー戦略の政策決定と統一的調整を強化するため、国務院(政府)は国家エネルギー委員会の設立を決定した。これは現在中国で最高規格のエネルギー機関である。中国政府網で27日発表された「国務院弁公庁の国家エネルギー委員会設立に関する通知」で明らかにされたもの。

    今回設立された国家エネルギー委員会は温家宝首相が主任、李克強副首相が副主任をそれぞれ担当する。

    委員は計21人で、尤権・国務院副秘書長、朱之キン(金三つ、上一つ下二つ)中央財経指導小組弁公室主任、楊潔チ(たけかんむりに褫のつくり)外相、張平・国家発展・改革委員会主任らがいる。いずれも国家発展改革委、科学技術部、工業・情報化部、財政部、国土資源部、環境保護部、交通運輸部、水利部、国家電力監管委員会など関係省・委員会の責任者である。

    「中国でハイレベルのエネルギー機関設立は初めてではないが、今回設立された国家エネルギー委員会の意義と役割は同日には語れず、期待に値する」、中国石油大学中国エネルギー戦略研究センターの王震・執行主任は記者にこう語った。

    改革・開放以来、中国のエネルギー管理体制は数回の大きな改革を経ている。1980年に国家エネルギー委員会が設立されたが、2年後に廃止された。1988年にエネルギー省が設置されたが、93年に廃止され、それ以降、十余年間、中国には統一的なエネルギー管理官庁がなかった。

    エネルギー業界の管理を強化し、多元管理、分散管理で、調整力が劣る局面を改めるため、2008年に実施された国務院機構改革で、国家エネルギー局の設置が決定された。同時に、ハイレベルの議事調整機関、国家エネルギー委員会の設置が決定された。

    2008年8月、国家エネルギー局が正式に発足した。そして08年国務院の機構改革の続きとして、2年近い準備を経て、より高いレベルのエネルギー議事調整機関である中国国家エネルギー委員会がついに正式に設立された。

    中国国家エネルギー委員会の主な職責は、国のエネルギー開発戦略を研究・策定し、エネルギー安全保障とエネルギー開発における重要な問題を審議し、国内のエネルギー開発とエネルギー国際協力に係わる重要な事項を統一的に調整すること。

    「国家エネルギー局の設立で、中国のエネルギー業界に明確な主務官庁が出来た。しかし1年余りの運営状況から見て、副部級の機関である国家エネルギー局は、エネルギーの重要な問題の統一的調整の面で、確かに力不足のところがあった」王主任はこう分析する。

    早くも2008年の国務院機構改革前に、業界内で「エネルギー省」設立の声が強まったが、さまざまな要素の制約を受けて、こうした声は現実とはならなかった。中国のエネルギーにかかわる管理機能は現在も国家発展改革委、商務部、国家電力監管委、国土資源部など複数の官庁に分散している。

    中国経済の急成長に伴って、エネルギーの安全供給が日増しに重大な戦略問題になっている。ここ数年、電力、石炭、石油製品、天然ガスなどの供給不足問題が度々起こり、エネルギー体制改革の足取りも緩慢だった。

    これと同時に、厳しさを増す地球規模の気候温暖化圧力もエネルギーの開発と使用に重大な挑戦を突きつけた。コペンハーゲン会議前夜、中国政府は新たな温室効果ガス排出規制の行動目標を発表した。これに合わせて、2020年に非化石エネルギーの一次エネルギー消費に占める割合を15%前後とすることも提起した。

    「エネルギー問題の戦略的地位が中国の高規格エネルギー機関設立の必要性を決定付けている。新しい情勢下で国家エネルギー委員会の指導力、実行力に一段と高い要求が出された」、中国国家発展改革委エネルギー研究所の専門家姜鑫民氏はこう話している。

    規定により、新たに設立された国家エネルギー委員会弁公室主任は国家発展改革委主任が兼任し、副主任は国家エネルギー局局長が兼任し、弁公室の具体的事務は国家エネルギー局が担当する。

    現在、中国のエネルギーは過去から未来へ引き継ぐカギとなる時期にある。国家エネルギー局は現在エネルギーの第12次5カ年計画(2011~15年)の起草に着手しており、新エネルギー計画も策定中である。業界筋は、国家エネルギー委員会のタイムリーな設立は安定的、経済的で、クリーン、安全なエネルギー供給体制の構築において積極的役割を果たすだろうと指摘している。    (北京1月27日発新華社)