世界で中国人観光客が注目の的に
2010/02/20

 

北京の報道機関に務める王若遥さんと夫は、この2日間、ウキウキした気持ちで過ごした。旧暦の正月4日にあたる17日、楽しみにしていたバリ島へのバカンスに出発するからだ。20日以上前に申し込んだにもかかわらず、人気が高いため、ビジネスクラスのツアーしか取れなかった。

王さんのように春節(旧正月)の休暇中に海外旅行へ行こうという人は多い。中国青年旅行社が発表した最新のまとめによると、2月初めの時点で、春節の海外旅行者数は40%増加しているという。なかでも米国は200%増、エジプトやトルコなどの中東は260%増となっている。同社では春節の海外旅行者数は過去最大になると予測している。

中国青年旅行社の市場普及部は次のように明らかにした。現在の申し込み状況からみると、東南アジアのアイランド・リゾート、オーストラリアなどに最も人気がある。台湾は初めての春節観光だったにもかかわらず、第1週のツアーは完売した。海峡両岸観光交流協会の関係者は、今年の春節期間中、大陸住民の台湾への観光客数は延べ3万8000人に達するとみている。

中国観光研究院国際観光研究所の責任者である蒋依依氏によると、中国の経済と社会が安定して発展し、国際交流が加速し、ビザ制度が簡略化され、中国人の消費能力と意欲が高まっていることが、春節の海外旅行ブームの主な原因になっているという。

「メーデーのゴールデンウイークが廃止され、有給休暇が浸透していないため、中国公民の長期休暇は春節と国慶節しかない。海外旅行は長い期間が必要なため、春節と国慶節に集中する傾向がある」、蒋氏はこのように述べた。

海外ではまだ金融危機の影から脱しておらず、各国の人々は旅行支出を削減しているが、中国観光研究院のデータによると、昨年の中国の海外観光客数は前年比15%増の5400万人に達しており、世界の観光地から「ひっぱりだこ」になっている。

今年の春節、ニューヨークには1000人を超える史上最大規模の中国人団体旅行客が訪れた。観光客を誘致するため、全米最大のデパートであるメーシーズは、中国人観光客のために初めて竜舞いや獅子舞いの公演を行った。ニューヨークで最も高いエンパイア・ステートビルは16日夜、中国人観光客のためにライトアップを行い、中国を象徴する赤と黄色のライトでニューヨークを照らした。

旅行者数の増加に加え、出費も増加している。中国観光研究院のデータによると、昨年の海外旅行の出費は前年比14%増の480億㌦に達した。海外旅行の出費が2001~3000㌦の旅行者は全体の30・8%、3001~5000㌦の旅行者は25・6%を占めた。これに比べて中国を訪れた海外の観光客で3001㌦以上を支出したのは17・3%に過ぎなかった。

フランスの有名な税金還付サービス機関であるグローバル・リファンドが発表した調査報告によると、中国大陸からの観光客は昨年、グローバル・リファンドのフランスの加盟店で1億5800万ユーロを消費し、全体の60%を占め、ロシア人観光客に代わって最大の顧客となった。ロンドンの高級百貨店「セルフリッジ」では、中国人観光客の購買水準が第5位に入った。

蒋氏によると、中国人観光客の消費は観光地の国と地域の経済発展、特に観光業の就業者数増をある程度、後押ししており、観光地が金融危機の影響を脱するための手助けになっているという。

国務院が「観光業の発展を加速させることに関する意見」を出してから、世界観光機関、アジア太平洋観光交流センターなどの国際機関は、中国政府の秩序ある海外旅行発展政策は、中国の責任ある大国としてのイメージを示し、世界の観光業が金融危機などの不利な影響を受けた特殊な状況において、大きな推進作用を果たしたと考えている。

また蒋氏は、海外旅行客の消費は関連する中国企業、例えば中国系のホテルや旅行会社、中国銀聯などの金融機関、保険会社の海外進出を促し、海外業務の開拓に寄与していると述べた。

「外需を引っ張ると同時に内需も合わせて考慮し、一部住民の海外での消費を国内消費に転化することができすれば、国内経済の発展に大きく寄与するだろう」、蒋氏はこのように述べた。

(北京2月17日発新華社)