エネルギー発展の道筋説明 張国宝国家エネルギー局長

    全国人民代表大会(全人代)と人民政治協商会議(政協)の年に一度の本会議を前に、政協全国委員で初代国家エネルギー局局長に就任した張国宝氏は新華社記者の取材に応じ、中国のエネルギー発展の方向と現在のホットなエネルギー問題について質問に答え、次のように述べた。

    ▽新たな1年に、中央の経済発展パターン転換加速の考えに従い、エネルギーの発展パターン転換加速を活動の第一位に据える。コペンハーゲン会議での国際社会に対する中国の約束に的を絞り、再生可能エネルギーと原子力の発展を重点的に加速し、エネルギー構成の調整を加速し、遅れた生産能力を淘汰し、国際協力の度合いを強め、エネルギー研究開発の度合いを強める。第12次エネルギー5カ年計画(2011―15年)の編成作業の中で、新エネルギーの発展により一層力を入れ、クリーンエネルギーと新エネルギーの比重を増やし、エネルギー構成の調整を急ぐ。エネルギーの発展では量を増やすだけでなく、より重要なことは質が優れていることである。

    ▽(コペンハーゲン会議で中国が国際社会に対して排出削減の約束をしたことについて)この約束を実現するため、主に水力と原子力に依拠する。このため大部分の非化石エネルギーの重要プロジェクトが2015年までに着工される。中国の新エネルギーの発展は世界の先進水準に到達している。近年、中国の新エネルギーは発展が非常に速く、風力発電は数年連続して倍増している。2009年は中国の風力発電の設備容量が新たに1000万キロワット余り増え、世界一となった。このほか太陽エネルギーとバイオマスの発展も非常に速い。

    ▽(各界で広く議論のある新エネルギー過剰問題について)風力発電設備は過剰ではなく、むしろより一層速く発展させることを私は考えている。理論的に中国の風力発電資源が26億キロワットあるのに対し、現在の設備容量は2200万キロワットにすぎず、大きな発展の余地がある。みな風力発電市場を有望視し、多くの企業が風力発電設備の分野に争って進出している。政府は大企業数社を支援し、世界の先進メーカーと競争しても負けない能力を育てる。

    ▽(現在、世界で稼働中の原子炉は436基あり、中国は11基にすぎず、全国の発電設備容量に占める割合は2%足らずであることについて)中国はすでに原発の発展を加速することを決めたが、その速度は「前半低く後半高く」とし、基礎をより一層しっかり固め、より一層安全性を高める。昨年6基の原子炉の着工が認可され、今年さらに数基の認可が計画されている。中国の原子力文化の中核は安全であり、これは発展の規模がどれだけ大きいかより重要である。国際機関の比較では中国の原発運転の安全性は世界のトップレベルにある。

    ▽(昨年、中国の原油対外依存度が50%を超え、初めて石炭の純輸入国になり、天然ガスも大規模に輸入していることから、エネルギー安全保障に人々の関心が集まっていることについて)中国のエネルギー対外依存度は外部が想像するほど高くなく、中国は依然として80%余りのエネルギーを自給しており、米国や日本より依存度は低い。無論、中国のエネルギー国際協力はますます広がっている。昨年着工された中ロ石油パイプラインの建設は順調に進んでおり、今年10月にロシアの原油が中国に輸送される見込みとなった。天然ガス協力は供給の原則と価格について基本合意した。ロシアからの電力輸入は昨年の8億キロワット時から今年は10億キロワット時に拡大する。このほか広東に引き続き拠点を設け、液化天然ガス(LNG)を海外から輸入する。

    ▽中国は石油備蓄システムの構築を進めており、無から有、小から大へと進んでいる。第1期の石油備蓄基地は昨年完成し、貯蔵を順調に完了した。第2期の石油備蓄基地のうち、新疆と蘭州のプロジェクトがすでに着工され、その他プロジェクトも今年と来年の2年間に相次いで着工される。エネルギー安全保障を確保するため、われわれは一定の石油備蓄量を維持し、また引き続き石油備蓄を増やす。無論、いつ、どのくらい備蓄するかは国際原油市場の変化を見ながら徐々に進める。

    ▽(人々が関心を寄せるエネルギー価格の問題について)エネルギー価格改革の具体的措置は多方面に関係し、確かに十分に検討すべき問題である。都市と農村の電力価格の同一送電網同一価格、水力発電と火力発電の同一価格が実現できるか否か、大気汚染の程度の面からクリーンエネルギーの発展を奨励できるか否か、価格のテコを利用してエネルギー消費を誘導できるか否かを現在検討している。同様に資源供給省(一級行政区)に有利で、社会の資源節約にも有利な資源税改革は非常に難しく、入念に設計して初めて実施できる。

    ▽(最近、温家宝首相が主任、李克強副首相が副主任を務める国家エネルギー委員会設立プランが正式に発表されたことについて)国はエネルギー対策を非常に重視している。国家エネルギー委員会はハイレベルの議事調整機関で、主に戦略問題の研究に力を入れる。

    ▽現在、中国は米国に次ぐ世界第2位のエネルギー消費国となっている。われわれは肩の荷を一層重く感じており、国のエネルギー安全保障に対してさらに多くの責任を負わなければならない。(北京3月2日発新華社)