今年の積極的財政政策の五つの重点 謝旭人財政相が説明

    謝旭人財政相は6日、第11期全人代第3回会議の記者会見で、今年の積極的財政政策の実施の度合いも比較的大きく、なかでも五つの面の「一層重視」にしっかり取り組むと次のように述べた。

    第一、都市・農村住民の所得を向上させ、個人の消費需要を拡大する。今年は農民に対する諸補助金をさらに増やし、同時に都市・農村住民の最低生活保障基準をさらに高め、企業の定年退職者の基本年金を増額し、優待弔慰対象者の弔慰補助および生活補助基準を引き上げる。引き続き一層積極的な雇用政策を実施し、さまざまな形の就業訓練を支援し、企業の最低賃金制度実施を支援し、低所得者の勤労報酬を引き上げる。家電の農村普及、自動車・オートバイの農村普及、家電と自動車の買い換えなどの消費促進・誘導政策をさらに充実させ、完全にして、個人消費を促進する。

    第二、今年の政府公共投資をうまく計上・使用し、投資構造の最適化に力を入れる。今年は中央政府の公共投資を9927億元計上して、農業インフラと農村民生プログラム(計画)を重点的に支援し、保障的(福祉的)性格の住宅建設を支援し、教育、医療衛生、文化などの社会事業の発展を支援し、省エネ・環境保護と生態系保全のほか、企業の自主革新、構造調整を支援する。同時に、後進地域の経済・社会の発展を促進する。引き続き地震被災地の復旧・復興をよく進める。公共投資資金の配分では、新規プロジェクトを厳格に抑制し、重複建設を確実に防止する。

    第三に引き続き構造的減税(注1)政策をよく実行に移し、企業投資と個人消費を誘導する。付加価値税の生産型から消費型への転換(注2)および石油製品の公租公課改革の成果を定着させる。一部の小型薄利企業に対して所得税優遇政策を実施し、1・6リットル以下の小排気量車の車両購入税率を7・5%に軽減する。このほか、公租公課の減免政策を引き続き徹底させ、期限の到来した公租公課減免政策を整理する。

    第四に財政支出構造を最適化し、民生を確実に保障、改善する。公共サービス分野への投資をさらに強化し、「3農」(農業、農村、農民)、教育、医療衛生、社会保障、保障的住宅、環境保護および生態系保全などの面の支出をさらに増やし、民生をさらに改善し、社会事業の発展をはかる。これと同時に、一般的支出を強力に圧縮し、行政コストの引き下げに努める。

    第五、地域間のつり合いのとれた発展と経済構造の調整を強力に支援し、経済パターンの転換を促進する。これは今年の積極的財政政策の非常に重要な側面でもある。中央から中・西部地区への移転支出(地方財政調整制度)、とりわけ一般的移転支出をさらに増やし、旧革命根拠地、少数民族地域、辺境地域、貧困地域に対する支援をさらに強め、地域間のつり合いのとれた発展をはかり、末端政府の公共財と公共サービスの提供能力増大のために努力する。科学技術革新への支援をさらに強め、科学技術革新と中小企業に対する支援を増やす。省エネ・排出削減を強力に進め、引き続き十大省エネ・プロジェクト、3江3湖(淮河、海河、遼河と太湖、巣湖、テン〈さんずいに真〉池)といった環境対策をうまく実施し、天然林保護や退耕還林(耕作をやめて耕地を林地に戻す)、退牧還草(放牧をやめて牧野を草地に戻す)などの建設工事を推進し、資源節約と環境保護の事業をさらに促進する。(完)

    注1「増税と減税を合わせ、税制構造を見直す」改革プランとされている。具体的には中国の経済発展の必要に基づき、租税政策を見直し、税制構造を最適化するとともに、一部の新税を導入、一部の税負担を引き下げて、経済刺激、投資と内需の拡大という目的を達する。2008年12月の中央経済工作会議で打ち出された。重点は付加価値税の生産型から消費型への転換で、そのほか不動産関連の租税優遇、個人所得税の控除基準引き上げ、輸出戻し税の拡大などがある。

    注2中国の付加価値税の場合、納税者はまず商品売上高に税率を乗じて「販売税額」を計算し、その中から「仕入税額」(納税者が販売のための商品又は商品生産のための原材料などを仕入れた時に売り手に支払った付加価値税をさす。通常、仕入書に書かれた税額が基準になる)を控除して、政府に納付している。仕入れにかかわる税金のうち仕入れ原材料などに含まれる税金の控除だけを認め、取得固定資産に含まれる税金の控除を認めないのを「生産型付加価値税」と呼ぶ。原材料、固定資産を含むすべての仕入れ、取得に含まれる税金の控除を認めるのを「消費型付加価値税」と呼ぶ。中国で現在進められている消費型付加価値税への改革実験は、企業が購入した機械設備に含まれる税金の控除を認めようとするもの。    (北京3月6日発新華社)