人民元切り上げ強要は逆効果 ワシントンで鍾山商務次官指摘

    鍾山・商務次官は24日、ワシントンの駐米中国大使館で内外記者団と会見した際、金融危機の影響を受けて、中米双方は経済成長と雇用の巨大圧力に直面しており、中米は手を携えて協力し、これらの問題に共同で対応すべきで、自らの国内問題のためにスケープゴートを探し、人民元の切り上げを強要しても逆効果になるだけであると指摘、さらに次のように述べた。

    ▽現在、中米経済貿易関係が直面している最大の挑戦(試練)は保護貿易主義と中米間の経済貿易問題を政治問題化することだ。過去の経験で証明されているように、保護貿易主義は自らの災いを他国に押し付け、他人を害し自らも害するものであり、世界経済の回復にマイナスの影響を与えるだけだ。中米双方はさまざまな形の保護貿易主義に共同で反対しなければならない。

    ▽現在、米国内には一つの声がある。それは米国の失業増加を中国との貿易不均衡のせいにし、人民元が過小評価され、中国の輸出製品に対する補助金になっているとするものである。こうした見方は誤りだ。人民元の為替レートは米国の対中貿易赤字の根本原因ではなく、為替レートは米国の雇用問題を解決する「カギ」でもない。

    ▽中米の経済構造は高度に補完的で、双方は多くの産業で、競争関係ではなく相互補完と協力の関係にある。人民元の切り上げを強要しても米国の貿易赤字と雇用問題を解決することはできない。中国が米国に輸出している多くの製品は米国内では生産されておらず、米国と直接競合するものではなく、米国の失業の原因になるものでもない。米国がこれら製品の中国からの輸入を減らしても、他の国からの輸入が増えるだけで、米国内の雇用拡大には役立たない。

    ▽人民元為替レートの基本的安定は中国だけでなく、米国にとってもプラスで、世界経済全体にもプラスである。データによると、人民元の為替レートが大幅に上昇すると、発展途上国と後発途上国の経済に重大な影響を与えることになる。中国は人民元の相対的安定だけでなく、米ドルの相対的安定も希望している。米ドルが大幅に下落すれば、危機から回復しつつある世界経済に災いをもたらし、特に米国債を大量に保有する国は巨大な損失を被ることになる。

    ▽人民元の切り上げでは中米貿易の不均衡問題を解消できない。2005年7月から08年7月までに人民元は21%値上がりしたが、中国の対米黒字は大幅に増えた。逆に昨年は人民元の対米ドル為替レートが相対的に安定していたが、貿易赤字は減少した。昨年の中国の輸出入は13・9%減少した。データが示しているように、人民元為替レートは貿易不均衡を解消する唯一の方法ではない。

    ▽中米二国間の経済・貿易協力は規模が大きく、分野が広く、発展が速く、摩擦や問題を避けることは難しい。双方が戦略的見地と長期的視点から中米経済・貿易関係を考え、処理し、意思疎通と協議を通じて経済・貿易摩擦を適切に処理するなら、小異を残して大同につき、二国間の経済・貿易関係を前進させることができる。中米は手を携えて努力し、二国間の経済・貿易分野の協力を深め、利益の一致点を積極的にさぐり、拡大し、経済・貿易関係を一段高いレベルに進めるべきである。

    ▽過去30年、中米双方は常に挑戦(試練)に遭っている。最近も中米貿易に新たな挑戦が現れた。中米双方の政治家には必ず現在の問題を解決する知恵と能力がある。    (ワシントン3月24日発新華社)