「中国のエネルギー消費世界第1位」は正しくない IEAに反論

    国際エネルギー機関(IEA)が19日発表したデータでは、中国は昨年、米国を抜いて世界最大のエネルギー消費国になっているが、中国国家エネルギー局の責任者は20日、新華社記者の質問に答え、IEAのそのデータは信頼できないとした。

    国家エネルギー局総合司(局)の周喜安司長は「IEAが中国は米国を抜いて世界最大のエネルギー消費国になったとしているのは正しくない」と述べた。

    IEAは19日、データを発表し、中国は昨年、石油換算22・52億㌧のエネルギーを消費し、米国を約4%上回り、世界最大のエネルギー消費国になったとしている。

    周司長は「このデータは参考になるが、信頼できないと思う」と述べた。

    周司長は、IEAの今回のデータと中国国家統計局が発表した昨年の統計公報のデータとは大きく異なっていると指摘した。

    国家統計局が今年2月発表した統計報告によると、昨年のエネルギー消費総量は標準炭換算31億㌧で、石油換算21・32億㌧に相当する。

    国家エネルギー局の担当者はまた次のように指摘した。統計資料の出所が違うために各機関が出す中国のエネルギー消費量の結果にも違いがある。IEAは「先進国クラブ」で、中国のエネルギー消費と炭素排出を比較的高く見積もっている。

    IEAの報告は、中国が予想の速度を超えて世界最大のエネルギー消費国になったのは過去10年間に米国がエネルギー消費効率向上の面で中国を大きく上回ったこととある程度関係しているとしている。

    中国のエネルギー担当者と専門家は、IEAは中国の最近のエネルギー消費状況について生半可な知識しかなく、特に中国の省エネ・排出削減と新エネルギーの発展をはかる措置とその進展について分かっていないとの認識を示した。

    周司長は次のように指摘した。新エネルギーの面で中国はすでに米国の前を歩んでいる。水力発電設備、太陽エネルギー温水器の利用規模、建設中の原発規模、風力発電設備の増加率の四つの重要指標はいずれも世界第1位となっている。

    また周司長は、発展途上国として中国は省エネ・排出削減を揺るぎなく推進しており、この点について世界は十分重視すべきだと述べた。

    中国社会科学院工業経済研究所の羅仲偉研究員は、データの出所と統計の枠が異なるなどの原因で、エネルギー消費統計で異なる結果がでるという技術的問題は究明できるものであると述べた。

    しかし羅研究員は次のように警告した。一部国際機関が統計の問題を政治レベルに引き上げ、「世界最大のエネルギー消費国」として中国を世界の気候変動交渉の矢面に立たせ、世界の炭素排出削減の中で、その位置とかけ離れた責任と義務を負わせようと圧力をかけるとすれば、それは別だ。

    IEAの報告はまた次のように指摘している。米国の現在の1人当たりエネルギー消費量は依然世界第1位で、中国人の5倍である。同時に米国は依然として世界最大の石油消費国で、1日当たりの原油需要量は1900万バレルで、中国は920万バレルである。

    中国政府は気候変動コペンハーゲン会議に先立ち、2020年までに単位国内総生産(GDP)当たり二酸化炭素排出量を2005年より40―45%減らすことを約束した。

    中国政府は近年、省エネ・排出削減で非常に大きな努力を払い、遅れた生産能力の淘汰に力を入れ、省エネ・排出削減の新技術を普及させ、エネルギー消費と汚染排出の多い製品の輸出戻し税を取りやめるなどの一連の措置をとっている。

    第11次5カ年計画(2006―10年)は省エネ・排出削減の拘束力ある指標として、5年間に単位GDP当たりエネルギー消費を20%前後減らすことを打ち出した。

    国家統計局の最新データによると、2006年から09年までに単位GDP当たりエネルギー消費の減少幅は15・69%に達した。これについてアナリストは指標達成の見込みが高まっていることを意味するものとしている。

    同時に専門家は、省エネ・排出削減活動の手を緩めることはできず、今後の任務は非常に大きな困難を伴うものであるとも指摘している。

    羅研究員は、中国のエネルギー消費はすでに国際的に影響をもつ重大な問題となっており、「中国政府はこれについて戦略的に考えなければならない」と指摘した。(北京7月20日発新華社)