重慶市

  重慶市は豊富な自然資源に恵まれる。河川が縦横に流れ、水力発電開発量は749万8200kwに達し、地下鉱泉水資源は中国第3位。鉱物資源も豊かで、探査済み鉱物は石炭、天然ガス、ストロンチウム、アルミニウム、マンガン、石灰石、大理石、方解石、石膏、石英石、水銀、塩岩など38種あり、そのうちストロンチウムの埋蔵量は中国1位、世界2位を占める。

  多様な気候によって、動?植物の種類が多く、観光資源も豊富である。自然風景、人文景観共に豊かで、山城の夜景や長江三峡、大足石刻などが有名。「大都市、大農村」が共存し、農業資源開発は大きな潜在力をもつ。また労働力資源も充分で、労働力コストは比較的低い。

  重慶は中国で比較的早く近代工業ができた都市で、中国6大工業基地の1つ。重慶の工業は重工業を主とする各部門が揃い、補完能力に優れ、すでに機械、医薬?化学、冶金の3大支柱産業とエレクトロニクス情報、食品、建築材料、日用化学の4大優勢工業が形成されている。また「慶鈴」、「嘉陵」、「5輪の金の花」といったブランド製品が生まれている。国家レベルのハイテク技術開発区と経済技術技術開発区を主体とし、エレクトロニクス情報、バイオテクノロジー工学、省エネ?環境保護産業を中心としたハイテク技術産業が迅速に発展しつつある。

  工業は重慶の国民経済に重要な地位を占め、地方財政収入の主要財源であると同時に、近郊都市部労働力の主な就業ルートである。工業は農業と第3次産業の発展を力強く促し、周辺地区の経済発展に重要な役割を果たしている。

  重慶は「大都市、大農村」という特徴を持ち、農地は広く、農業人口も多いため、農業資源開発は大きな潜在力をもっている。多様な地形地貌としのぎやすい気候は、立体農業と生態農業の開発に有利である。

  現在耕地面積は162万2000ヘクタールで、開発は比較的進んでおり、中国の重要な穀物生産基地。また良質のミカン、ザボン、桃、ザーサイ、桐油、タバコなどの工芸作物の重要産地で、繭、家禽、茶葉、黄連などの農副産物も高い市場シェアを占めている。農業の産業化はすでに初歩的成果を上げ、1999年には全市で46の農業産業化プロジェクトを実施した。19の区県で高級優良米、小麦粉、高油トウモロコシなどの生産基地が建設された。梁山、渝北、巴南、合川の農業模範区と皇田現代農業企業も一定の規模を備えつつある。

  交通、金融や観光業などを主とするサービス業の発展も急速。2000年、サービス業は650億元増加し、前年比9%の成長ができ、国民生産に占める割合も40%になった。とりわけ、銀行を主体とする金融市場の発育が速い。2000年末、各金融機構の預金残高が1904億元を超え、日本の住友銀行など外資銀行が支店や駐在事務所などを設立して、積極的に業務の展開に当たっている。

  重慶は長江上流と西南地区における最大の水?陸?空立体交通中枢である。現在、水上運輸の総延長は4000km以上に達し、三峡プロジェクトが完成すると、万トン級の船舶が直接重慶に入ることができる。道路は5本の幹線国道と17本の省間道路が四方に通じ、自動車道総延長は2万7200km。鉄道は3本の幹線鉄道(成都-重慶、湖南-重慶、四川-貴州)と5本の支線が縦横に走り、総延長537km。また市内にある国家1級標準民用空港には70便の国際、国内線が開通している。また新たに万州五橋空港と黔江舟白空港が建設中である。現在日本の名古屋との間に航空定期便が運航されている。

  重慶は西南地区最大の郵便通信業務指揮センターである。郵便は世界の100カ国と地区に通じ、通信もすでに重慶から武漢を始め5本の波動伝送1級幹線通信網と3本の波動伝送銅軸ケーブルが完成している。衛星通信地球ステーションが設置され、180の国家及び地区との間に直通電話が開通している。電話利用の増加で各区県の電話番号は8桁となり、プロセスコントロール電話容量は339万回線に達している。

  重慶は西南地区で最強の科学技術力を誇る都市のひとつで、声光、センサー、自動計器メーターの研究開発面で国内のトップレベルにある。 全市には各種の科学研究、技術開発機構が1000近くあり、そのうち17は国家級、市級の重点実験室及び建設工事技術センター、企業開発センターで、市属以上の独立科学研究機構が78ある。

  重慶は56万人以上の各種専門技術者を擁し、ハイテクを中心に分布が合理的で開発力の強い科学研究陣を抱えている。中国科学院、中国工学院アカデミー会員は7人、ドクター指導教官は300人、政府から特別手当てを受けている専門家?学者が632人いる。1998年の統計によると、重慶は230の重大科学技術成果を収め、1130件の特許権を申請し、539件の特許を取得した。私営科学技術企業は年間約65億元の収入を実現し、科学技術の経済成長への貢献度は40.3%に達している。   

  ハイテク産業の研究開発は、初歩的に体系化されつつあり、迅速な発展を遂げている。1999年、ハイテク技術産業の総生産高は310億元に達し、前年度比20%増で、全市工業総生産の21%を占めている。1991年3月に設立された重慶市国家級ハイテク技術産業開発区は、ハイテク産業の発展をさらに促進し、エレクトロニクス情報、バイオテクノロジー製薬、光?電気?機械一体化、先端材料、省エネ?環境保護の5大支柱産業が形成されている。

  1990年4月に設立された重慶市経済技術開発区は、西南地区唯一の国家級経済技術開発区で、重慶のハイテク?ニューテクと輸出製品生産基地である。ここでは自動車及び部品製造、エレクトロニクス通信、バイオテクノロジー製薬、食品加工を主とする4大支柱産業が形成されている。

  重慶市にはすでに各教育段階、各分野の揃った教育体系が形成されている。現在、全市には各級各種学校が1万7000余校あり、在校生は400万人以上に上る。大学は23校で、そのうち博士課程が設置されている学部が69、修士課程学部が253ある。また19のオーバードクター流動ステーション、七つの国家級重点学科、32の省?部級重点学科、二つの国家級の重点実験室がある。   

  小学校入学率は99.74%に達し、15歳までの初等教育終了率は99%、中学校入学率は92.51%、卒業率は96.21%、17歳までの初級中等教育終了率は80.76%に達している。成人教育の発展も著しく、全市の“2つの基本(9年制義務教育普及と青壮年脱文盲)”人口は2242万4900人に達し、普及率は74.18%で、72%の全国予期平均水準を上回った。全市の非文盲率は98.5%に達している。

  中国の対外政策によって、とくに1983年国務院によって直接対外輸出内陸港に認可されてから、重慶市の対外開放は大いに促進され、わずか1年で3168万ドルの輸出入額を達成した。1999年、全市の輸出入総額は12億1000万ドルに達し、1983年の38倍増となった。現在、全市には300以上の対外貿易企業があり、世界140カ国及び地区と貿易関係を結んでいる。香港は従来から重慶最大の輸出市場で、日本は最大の輸入市場である。対外貿易の急成長に伴って、輸出入市場も次第に多元化され、輸出製品に占める工業製品の割合も不断に上昇している。   

  重慶市は層の厚い技術陣と熟練した技術者に支えられて、意欲的に対外経済技術協力を展開し、著しい成果を収めている。1984年から国際市場に進出し、建設工事請け負い、労務輸出、海外企業の設立に大いに力を入れている。1998年末までに、全市は326の対外建設工事と労務輸出プロジェクトを結び、契約金額6億6400万ドル、実際営業額4億8900万ドルを達成した。またのべ1万1100人の技術員や労働者を世界30数カ国に派遣し、98年末時点で海外滞在者は1万6300人となっている。

  1999年末までに、重慶は世界140カ国及び地区と貿易関係を結び、日本の広島市など6カ国と友好都市関係を結んでいる。全市で計2000を超える外資利用プロジェクトが進められており、外資利用額は計52億ドルに上る。現在重慶には40カ国及び地区、2000社余りの外資系企業が設立され、世界500強の企業も27社ある。国家級の重慶経済技術開発区とハイテク産業開発区及び10の省級開発区は、重慶市対外開放の窓口と外国投資重点地区として大きな役割を担っている。 積極的な海外資金、先進技術、管理方法の導入によって、「長安(セダン車)」、「嘉陵-ホンダ(オートバイ)」などの大型ブランドが育成され、都市インフラ建設は加速され、投資環境もいっそう改善された。